アフィリエイトと確定申告
2007/03/13 21:39
具体的なアフィリエイトに関する帳簿は、アフィリエイトの帳簿の仕方を参考に。
アフィリエイトやオークションといったネット上をターゲットにした事業は、元手がほとんどかからないため、気軽にはじめられる反面、あまり税金や確定申告に対して考えずに事業を始めてしまいがちです。
もともと、アフィリエイトの場合は、「どうせうまくいかないだろう」という考えが誰しもあるので、開始と同時に今年度の利益がどれくらいになるか考える人はほとんどいないでしょう。
アフィリエイターがブログでアフィリエイトのコツを公開していたりしますが、1~3月あたりに確定申告についての記事を書き始めれば、その人はある程度まとまった額をアフィリエイトで上げていると思われます。
アフィリエイターであれば、青色申告
もし、これからアフィリエイトにしろ、フリーで活躍するにしろ、個人事業主として収入を得ていくというのであれば、「複式簿記で青色申告をする」とあらかじめ決めておいた方がいいかもしれません。
こんなことをいると、「まだまだわからないから。」なんて返事が返ってきそうですが、もしフリープログラマーで生計を立てている私が、過去に戻って自分にアドバイスするなら、間違いなく「複式簿記の青色申告」を勧めているでしょう。
(複式簿記とは、帳簿の記録方式の一つで、他に単式簿記があります)
いや、無理にでもやらせているはずです。(笑)
青色申告を勧める訳
おそらく確定申告をやったことがなければ、
「複式簿記ってなに?」
「青色申告?」
なんて、この2つの単語自体イメージできないと思います。
確定申告とは
個人事業主、もしくは副業で収入があった場合、課税所得を計算して、税務署に提出しなければなりません。
この計算結果から所得税が決まるのですが、
1. 収入金額(いわゆる総収入)
2. 事業所得(収入金額から必要経費を引いた額)
3. 課税所得(事業所得から控除を引いた額)
と、段階を追ってそれぞれの金額を記入していかなければなりません。
確定申告には、大きく分けて「白色申告」と「青色申告」があります。
白色にしろ青色にしろ、求めた課税金額で所得税が決まるんですけれど、青色申告(の複式簿記)の方が最低でも6万5千円、税金が安くなります。(青色申告の複式簿記で、求めた課税所得が65万円以上ある場合)
当たり前ですけれど、青色申告の方が得です。
※ 副業で収入を得ている場合は、青色申告で出来ない場合があります。
詳しくは副業(サイドビジネス)の確定申告を参考に。
具体例
売上
言葉であれこれ説明してもわかりにくいので、実際の数字で見ていきましょう。
仮に、私が平成18年の1月1日から、個人事業主としてアフィリエイト収入があり、1年経過したとします。
その1年間でアフィリエイトの収入だけで、「100万」ほどの収入があったと仮定します。
この100万円という金額が売上になります。
経費
アフィリエイトがこれほど普及した背景として、時間以外にリスクがほとんどないという点があげられます。
資金もいらなければ、維持費もかかりません。
この維持費などを経費と呼びますが、かかった必要経費はここでは「0円」とします。
この場合、白色申告と青色申告で、所得税はどれくらいになるでしょう。
まず、計算がめんどくさいので健康保険や様々な所得控除はここでは考えないとします。
(この辺のことはわからないのであれば、飛ばしてかまいません)
と、そうなると・・・
白色申告の場合、
100万(収入) - 38万(基礎控除) = 62万円(課税所得)
所得税は、課税所得の10%とすると、6万2千円になります。
所得税6万って、結構高いです。
だいたいサラリーマンで335万円程度の年収だと、所得税が6万ぐらいになるはずです。
そう、別のページで詳しく取り上げたいと思いますが、個人事業を始めると、サラリーマン時代より所得税がグッと上がります。
今度は青色申告で、複式簿記で記帳してたとします。
100万(収入) - 38万(基礎控除) - 65万(青色申告特別控除) = -3万円(課税所得)
課税所得がマイナスだと、所得税は0円になります(逆にもらえるって事はないですw)。
アフィリエイトみたいな、経費もあまりかからない、それほど儲からないような事業の場合は、青色申告の方が断然お得になります。
確定申告の際に求めた課税所得は翌年の住民税と国民健康保険にも関係してきます。
住民税や国民健康保険も含めると、課税所得の20%ぐらいを支払う(もうけがおおきければ30%、40%に!!)ことになります。
青色申告のデメリット
ところが。いいことずくめではありません。
そう事が単純に進むのであれば、みんな青色申告を選択するはずです。
実は、青色申告で65万円の青色申告特別控除を受けるためには、非常にめんどくさい複式簿記でその年のお金のやりとりを事細かく記録していかなければなりません。
※ 白色申告でも、複式簿記でなくてもいいのですが、記帳義務が発生する場合があります。
詳しくは、白色申告でも帳簿をつける必要がある場合を参考に。
実は、私もはじめて確定申告に取り組んだときは、経理や簿記の知識が全くなかったので「もう、税金余分に払ってもいいから、永久に白色申告でいく!」なんて思っていました。(笑)
帳簿のつけ方なんて全くわかりませんでしたし、青色申告のメリットなんかよりも、とにかくさっぱりわからないので、なるべく簡単に済ませたい!の一心だったんですね。
会計ソフトを使ってみて
もう藁にもすがるつもりでやよいの青色申告体験版をダウンロードして、インストールしてみました。
ところが、ソフトの使い方もそうですが、何をどうしていいのかわからない!
サポートに電話しても「そのご質問に関してはお答えできません。税理士さんか税務署でおたずねください」の一点張り!
こまった・・・。
当時の私は、なにかにとりつかれたかのように青ざめていたと思います。
ところが!
なにもやらない訳にはいかないと、わからないながらもちょっとずつ会計ソフトに入力していきました。
「ここを入力すると・・・ここがこうなるのか・・・」
のようにぶつぶつ言いながら、試行錯誤していたと思います。
その時の記録が、やよいの青色申告の記録集です。
誰かに教えてもらったのを書いたのではなく、自分であれこれ試してみて、「あ、これはこういう事か」というのを画像付きで載せています。
このときは、1つ学んでは記事を書き・・・の連続でしたね。
その甲斐あってか、2週間で複式簿記で全てデータを入力完了。
あとは印刷するだけ・・・というレベルまで到達しました。
たぶん私のこれらの記録に目を通し、会計ソフトを使えば、私ほど時間をかからずにマスターできると思います。
ちょっと話が長くなりましたが、私の場合は、アフィリエイトはほとんどやっていません。
プログラムやサイト作成の仕事を受けて細々とやっています。(2008年からは収入がかなり落ち込んだので、就職しなおしました。w)
アフィリエイトにしろ、こうしたプログラムやサイト構築のように、仕入が発生しないサービスを売っている事業の場合は、記帳(帳簿に記録する事)も非常に楽です。
複式簿記だからといって構える必要もありません。
なのでなおさらアフィリエイトは青色申告をすることを前提にはじめた方がお得です。
青色申告で申告するには
実は、青色申告の方が税金面で得だから・・・というので、ほいほい青色申告が出来るかというとそうはいきません。
青色申告をするには、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」という書類を所轄の税務署に提出しなければなりません。
つまり、平成18年度の収入の確定申告を青色申告で申告するためには、平成18年3月15日より前に「青色申告承認申請書」を提出していなければなりません。
※ ただし、1月16日以降に開業した場合は、開業の日から2ヶ月以内
私の場合も、複式簿記できっちり記帳してたので、青色申告でもよかったんですけれど、あいにく私が提出したのは翌年の平成19年でした・・・。
あ、ちなみにこの「青色申告承認申請書」、事業を始めたら必ず申請しないとならないかという訳ではなく、単に提出しないと青色申告が出来なくなるというだけです。
以上の理由から、アフィリエイトは青色申告がお勧めですし、青色申告をするためには早めに準備しておかないといけません。
帳簿の付け方
じゃぁ、具体的にアフィリエイトの確定申告はどうすればいいのかっていうと、まずは帳簿をつけて1年間どれだけ収入があったか・・・を記録していきます。
実際の記録の仕方は、A8ネットの例をアフィリエイトの帳簿の仕方で書いてみました。
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