MoneyLookの使い方
2013/12/09 23:12
MoneyLookとは、銀行や金融機関からデータを取得して、スマホやブラウザ上から参照できるサービスで、類似のサービスとしてマネーフォワードがあります。
やよいの青色申告は、MoneyLookと組み合わせて、事業用の銀行口座のデータをインターネットから取得し、預金出納帳として自動的に入力してくれるんです。
MoneyLookのインストールと初期設定については、MoneyLookと弥生で入力 インストールと設定を参考にしてください。
今回は、実際に事業用で使っている銀行口座からデータを取得して、やよいの青色申告に反映させる方法を紹介します。
準備 銀行をやよいの青色申告に登録しておく
取り込む前に、少し準備をしておきましょう。
普通預金の補助科目
やよいの青色申告や会計ソフトで銀行のお金の動きを入力するには、銀行を登録しておく必要があります。
と入っても、すごく簡単。銀行の名前を登録するだけ。
登録することによって、複数の口座があってもそれぞれわけることができるわけです。
やよいの青色申告をたちあげたら、「導入」をクリック。
「科目設定」をクリックします。
①勘定科目の中から「普通預金」をクリックします。(上の方にあるのですぐ見つかるはずです)
②続いて上のメニューの「補助作成」をクリックします。
「補助科目の新規登録」が開くので、「補助科目名」のところに事業用として使っている銀行の名前を入力します。
「サーチキー設定」は、後で入力するときにいちいちここで設定した銀行をプルダウンメニューから選択するのではなく、キーボードで文字を入力すると、自動的に選択するようにするための文字を登録します。
これによって、いちいちキーボード→マウス→キーボードとなるところを、手がキーボードから離れるのを防ぐことができます。
入力が完成したら「登録」をクリックします。
補助科目の部分(画像の下の方の四角で囲まれた部分)に追加されました。
銀行口座が複数ある場合は、このように登録しておきます。
売掛金の補助科目
同じように「売掛金」についても登録しておきます。
売掛金の補助科目は、クライアント(お客)の一覧になります。
MoneyLookからやよいの青色申告にデータを取り込む
MoneyLookと弥生で入力 インストールと設定でMoneyLookの設定が完了したら、さっそくデータをやよいの青色申告に移してみましょう。
画像はMoneyLookで銀行のデータを取得した直後のものです。
③弥生製品に取り込むために書き出しという部分があるので、その隣の「実行」ボタンをクリックします。
やよいの青色申告に戻ると、このように「銀行明細の取り込み」という画面になっているので、まずはデータをバックアップするとこから始まります。
バックアップ先を確認したら、「次へ」をクリック。
明細のデータは、場合によって膨大な数になるのですが、一度取り込んだら修正が効かない場合があります。そのため、取り込む前にバックアップをとっておくんだと思います。
MoneyLookで取得した銀行のデータリストが表示されるので、取り込むデータにチェックを入れ、「次へ」をクリックします。
取り込む日付など間違っていないか確認して、OKなら「実行」をクリック。
取り込んだデータの科目を設定するため、「編集」をクリックします。
まず取り込んだデータが、先ほど設定した「補助科目」のどれに当たるのか、選択します。
ここで先ほど「普通預金」の補助科目で登録した銀行名が表示されるはずです。
私の場合は「ジャパンネット銀行」と「三菱東京UFJ銀行」だったので、MoneyLookで取り込んだデータの該当する方を選択しました。
「OK」をクリック。
「補助科目」の部分に「ジャパンネット銀行」が登録されました。
「登録」をクリックします。
するとMoneyLookで取り込んだデータの代表的な取引について、それぞれ「相手勘定科目」を決める画面になりました。
おそらく、初めての確定申告をする人はここでちょっとつまずくはずです。
これは、それぞれの銀行の明細がどのような意味の取引なのか、を選択する勘定科目の設定になるのですが、例えば、事業用として使っている携帯電話の料金の引き落としは、「通信費」。
生活費としてATMからお金を引き出した場合は、「事業主貸(じぎょうぬしかし)」。というように、それぞれの勘定科目を設定してやります。
代表的なやりとりだけ設定してやれば、あとは、同じような取引は同じ勘定科目で統一してくれるようです。
最初、ちょっとめんどくさいですが、表示されたやりとりに対して勘定科目の設定をします。
で、どの勘定科目にしたらいいのかわからない場合は、下の表を参考にしてください。
例えば、事業で使っている携帯電話の引き落としは、「通信費」。
生命保険の引き落としの場合は、経費にならないので「事業主貸(じぎょうぬしかし)」になります。これは、事業用のお金から個人にお金を「貸す」ようなお金の動きの場合は、「事業主貸」になります。
住民税や所得税の支払も、経費にはならないので「事業主貸」になります。
個人事業主は、稼いだお金を生活費として使ったりするので、このような「事業主貸」が生じます。
ATMから生活費として引き出した場合も、「事業主貸」となります。
利息のような増えるようなお金は、「事業主借」になります。個人(つまり私)から「借り」るわけですね。
お客から仕事のお金を振り込まれた時は、「売掛金(うりかけきん)」にします。
で、先ほど「売掛金」の「補助科目」を登録したので、該当するお客の名前を選択します。
ヤフーなどで落札した時、私的な目的で落札した場合(たとえば映画のDVDとか)は、個人にお金を貸す形になるので「事業主貸」に。
ヤフーで事業用に使う商品を落札した時は、経費として落とすので「雑費」とか「消耗品」などにします。
同じようにアマゾンなど事業用の商品を購入した場合も、経費として落とすので「雑費」などを選択します。
この時振込手数料がかかった場合、それも経費になるので「支払い手数料」を選択してください。
事業用の商品を購入したものの支払いにクレジットカードを使っている場合、クレジットカードの引き落としは「未払金(みはらいきん)」を選択します。
もし、仕事をするにあたって外注に頼んで、お金を支払った場合は「外注工賃」を選択します。
よくわからない(後で設定したい)取引の場合は、「未確定勘定」として後で設定すればいいでしょう。
銀行の残高が少なくて、ATMからお金を入金した場合は、「事業主借」になります。
多分、個人事業主の場合、この表を参考にしてもらえれば、全て設定することができると思います。
間違えてもあとで修正が聞くので、安心して選択してください。
また、初めて確定申告をする人も、ここで結構いろいろなことが学習できると思います。
預金出納帳 相手勘定科目の例
入力を楽にする
いちいちマウスでクリックしているのがめんどくさい場合、「Alt」キーと「E」を同時に押すと、マウスを使わずに操作できるので試してみてください。
また「相手勘定科目」を選択するときに、ローマ字入力をすると、どんどん候補が狭まって、やはりマウスでいちいちプルダウンメニューから選択しなくても、簡単に入力できるようになります。
すべて入力し終わったら
MoneyLookからやよいの青色申告に、銀行明細の移行が完了しました。
複数口座がある場合は、同じようなことを繰り返してください。
確認してみる
では、本当にやよいの青色申告に銀行の明細が取り込まれたか確認してみましょう。
「取引」をクリックし、「預金出納帳」をクリックします。
するとどうでしょう!
1月1日からの銀行の取引が1つももれなく入力されているではないですか!
今まで、明細をプリントアウトし、赤ペンを持ちながら1つずつ入力して、最後は数字があっていなくて・・・なんていう毎年のあの悪夢が、たった数分(ある程度勘定科目を理解していれば15分ぐらいで終わると思います)で終わってしまいました!
まとめ
初めて私がやよいの青色申告を購入し、会計の「か」の字も知らないまま手探りでやっていたのが2007年。
あれから毎年毎年年末や年明けになると、この会計ソフトへの入力がすごく嫌で、憂鬱になっていたんですけれど、預金出納帳の入力が完了してしまえば、ほぼ半分は作業が終わったも同じ。
もし、古いやよいの青色申告を使っている人は、ぜひ、この「MoneyLook」を使って楽をしちゃってください。
それと、楽に入力を済ますポイントとして、個人事業主の場合、個人で使う(つまり私的な)お金、銀行口座、クレジットカードと、事業で使うものとを完全に切り離しておいたほうがいいかもしれません。
私は、今までごちゃまぜにしていたのですが、経費として認められないような個人的な目的で購入したDVDやアマゾンで購入した本は、いちいち「事業主貸」なんて入力しなければならないし、まずなにより、クレジットカードの明細から「うーん。これは、事業用で購入したお金かな?」などと、1つ1つ、明細からなにを買ったかを思い出すのがすごくめんどくさい!
事業用と個人で分けとけば、そういった手間は一切なくなるので、来年からきっぱり分けておこうかと思います。
関連ページ
- やよいの青色申告のインストール
- 弥生会計をインストールした後
- 会計ソフト 初期設定の仕方
- MoneyLookと弥生で入力 インストールと設定
- 初期設定が終わったら入力してみよう
- 私用のために事業のお金を使った場合
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