預金出納帳に入力してみよう
はじめて確定申告を行う人や、これから独立しようと思っている人は、まずは帳簿を理解し、そして実際につけていかなければなりません。
会計ソフトは、指示に従って入力するだけで、記帳してくれ、確定申告に必要な収支内訳書や青色申告決算書を作成してくれるアプリケーションです。
※私が使用しているのは、個人事業主で最も使われている、やよいの青色申告です。
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帳簿とは
帳簿とは、事業でやり取りされたお金の動きを記録する事で、よく映画やドラマで、八百屋さんのようなお店の店主が、領収書とかノートなんかを部屋の床一面に広げて、徹夜でノートに書き込んでいるシーンなんかがありますが、簡単に言ってしまえば、あれが帳簿に記帳している場面です。
うちの親父も個人事業主だったので、2月頃になると夜遅くまで請求書だとか領収書を床やテーブルの上にばらまいてノートに一生懸命書き込んでいたりするのを子供の頃から見ていましたが、今振り返ればあれがそうだったんですね。
ただ、白色申告みたいな記帳が義務でない(300万円を超える収入があった場合は、白色申告でも記帳しなきゃいけないんですけれど)場合は、映画に出てくる八百屋の店主みたいに大学ノートに鉛筆で書き込んでいけばいいんですけれど、青色申告の場合、税金が安くなる代わりに銀行のお金は預金出納帳(よきんすいとうちょう)に。
現金の動きは現金出納帳(げんきんすいとうちょう)に・・・というように、ちゃんとそれぞれの帳簿に記入していかなければなりません。
さらに!
貸方、借方、勘定科目、補助科目・・・というような訳がわからない用語の意味を理解して記入しないと、意味をなしません。
ところが、勘定科目というのはそれだけで一冊の本になってしまうほど、すご~~く奥が深い世界で、とても素人では「記帳しろ!」といわれても出来るものではありません。
そこで登場するのがやよいの青色申告のような会計ソフトです。
会計ソフトでは、こうした用語がわからなくても、指示に従って入力していくだけで必要な帳簿に、ちゃんと記帳してくれるソフトです。
私も、会計ソフトにであうまでは「ほんとに確定申告なんて出来るんだろうか」なんてすごい悩んでいたんですけれど、会計ソフトをインストールして、あれこれ試しながら入力していくとたった2週間で確定申告が出来てしまったのです。
まずは手始めに預金出納帳を入力してみよう
会計ソフトを準備する
いくら会計ソフトを使っても、初めのうちは入力自体がわからないはず。
そこで、今回は最も入力頻度が高く、それでいて最もイメージがつきやすい「預金出納帳」を入力してみましょう。
その前に、会計ソフトをインストールして、設定しておく必要があります。
以下の当サイトの各ページに目を通し、設定しておいてください。
どのページも、画像や動画で説明しておいたので、すぐに出来ると思います。
なお、やよいの青色申告は、1ヶ月の体験版でも実際のソフトと同じ事が出来ます(印刷も出来ます。が、金額の1桁目が*印になってしまう)。
実際に購入したあとも、体験版で入力したデータや設定はそのまま出来るので、まずはインストールしておくといいと思います。
- やよいの青色申告・・・体験版
- 1.やよいの青色申告のインストール
- 2.事業所の設定
- 3.初期設定
- 4.初期設定が終わったら入力してみよう
- 5.簡単取引入力
預金出納帳とは
預金出納帳とは、その名の通り事業用に開いた口座のお金を記録しておく帳簿で、わかりやすく言うと銀行の手帳の1行1行を入力していくだけです。
ジャパンネット銀行は、普通の銀行と違ってネット上の銀行(オンラインバンキング)になるんですけれど、個人事業主でも屋号をつけれるし、なんといっても口座を開いた日付から、現在までの通帳をプリントアウト出来るんですよね。(上の画像参照)
参照:銀行口座と屋号と記帳
他の銀行だと、半年までの明細しか印刷できなかったりで、いまいち帳簿をつけるにはめんどくさかったりするんですけれど、ジャパンネット銀行の場合は、全期間の取引明細を印刷できます。
上の画像の■色で囲った部分は、ATMからお金を引き出した時。
■色で囲った部分は、お客からお金が振り込まれた時。
■色で囲った部分は、事業で使っている携帯代が引き落とされた時の記録です。
だいたい、私以外の人でも銀行の通帳に記入されるのは、このような3パターンに別れると思うので、これらの例を元に、会計ソフトに入力してみます。
▲ジャパンネット銀行は、通帳がない代わりにインターネット上で過去の明細を見られ、印刷が出来る。入力した項目はこのように赤ペンでチェックしておけるので、非常にやりやすい。
銀行の取引明細を確定申告を行う年度の1月1日から12月31日までプリントアウトします。
事業主貸
まずは、■色の部分を入力します。
銀行からお金を引き出したり、事業とは関係なく個人的な理由で使った場合は、勘定科目は「事業主貸(じぎょうぬしかし)」になります。
今回は、勘定科目が「事業主貸」の場合の例です。
仮に今回は、
取引日 | お引き出し金額(円) | お預け入れ金額(円) | 残高 |
10月29日 | 50,000円 | -------- | 158,174円 |
だったとします。
この場合の預金出納帳の入力は、
入力も簡単
各項目の入力も、なるべく簡単になるように出来ています。
たとえば、日付10月29日を入力するには、「1029」と入力すればいいんですけれど、画像のようにカレンダーからクリックで選択することも出来ます。
帳簿付けで一番難しいのが、勘定科目の入力です。が、会計ソフトではクリックすると、勘定科目の胃チンが出てくるのでその中から選択するだけ。
銀行から個人的な理由でお金を引き出したり使った場合は、「事業主貸」になります。
数値もそのまま入力してもかまわないのですが、クリックすると計算機が表示され、計算結果を入力する。ということも可能です。
最後の残高は、入力した値で自動的に計算されます。
なお、「摘要」はわかりやすく「引き出し」にしました。
「ATMから引き出し」みたいなわかりやすい説明を入力しておきます。
売掛金の振り込み
続いて、お客からお金が振り込まれた場合の記録を入力してみます。
■色の部分ですね。
今回の例では、
取引日 | お引き出し金額(円) | お預け入れ金額(円) | 残高 |
10月15日 | ------ | 28,059円 | 158,174円 |
だとします。
この場合は、
このようになります。
「勘定科目」は、「売掛金」に。
その下の「補助科目」は、登録してあるお客を選択。
※ 参照:補助科目の作成
「摘要」は、「掛代金回収」。
で、「預入金額」に振り込まれた金額「28,059円」を入力します。
経費の入力
続いては、事業を続けていく上で発生する「経費」の入力です。
通帳上では、■色になります。
今回は携帯代。
ただし、個人事業主の場合、たとえば2台持っていて、1台は事業用として、もう1台は個人として使っている場合で、同時に引き落とされてしまう場合、ちゃんと帳簿上では別けてやらなくてはなりません。
振替伝票の各科目の入力も、一覧の中から選択してやります。
上の画像が入力例です。
振替伝票の使い方は、振替伝票を参考にしてください。
12月31日まで
このように通帳の1つ1つをすべて「預金出納帳」に入力していきます。
12月31日の通帳の残高と、預金出納帳の残高が同じになるようにしてください。
そして、この預金出納帳の入力が完了してしまえば、帳簿の入力の60%歯完了したも同然です。
あとは、売掛帳や、他の経費(現金で購入したり、他の口座から引き落とされた分)を振替伝票や仕訳日記帳で入力するだけです。
使用ソフト
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投稿日:2011/02/25 12:41:54
更新日:2019/01/30 20:09:31
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