源泉徴収票の入力 確定申告書等作成コーナー

確定申告書等作成コーナーで源泉徴収票の入力をする場合の、やり方や入力例を紹介します。e-Taxで申告するときや、申告書を印刷するときに使用します。

源泉徴収票の入力 確定申告書等作成コーナー

更新日:2017/03/07 02:20:32 twitter Facebook はてブ LINE

ここでは、給与所得(つまりサラリーマンやOK、パートなどですね)がある人が「確定申告書等作成コーナー」を使って申請書を作成したり、e-Taxで申告する場合の入力方法を紹介します。
サラリーマンやOL、パートをしている方が
医療控除
住宅ローン控除
を受けたい場合。
また、
FXやアフィリエイトのような「副業がある人」。
2箇所以上から給料をもらっている人
は、参考にしてください。
私は個人事業主なのですが、バイトもしているので、やはりそういった方も、こちらの方法で入力します。
なお、「確定申告書等作成コーナー」は、e-Taxで申告しない人でも使えるので気軽に利用してみてください。

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目次

源泉徴収票とは

給与所得の源泉徴収票

源泉徴収票とは、勤めている会社が発行する給与所得者が税金を支払ったことを証明する書面のことで、社員に支払った給料・賞与(ボーナス)の総額や源泉徴収税額が記載されています。
「源泉徴収税」とは「所得税(収入にかかる税金)」のことで、収入がある人すべてが支払う必要がある税金の1つです(宝くじなど特殊な収入は除く)。
日本のサラリーマンは、毎月給与から自動的に源泉徴収税を払うことになっていますが、これを証明するのに必要な紙ですね。
会社は2通の「源泉徴収票」を作成して、1つは支払いを受けるもの(社員やアルバイターのこと)に。1つは税務署に提出します。

1つの会社でしか働いていなかったり、他に収入がなければ基本的にはそれほど重要な用紙ではないのですが、

などで必要になってきます。
とくにがついた項目(副業などの収入がある人、転職した場合)は必須になります。

源泉徴収票をなくした・もらいたい場合

基本的には翌年の1月31日までに交付するので、年末から翌年の1月ごろ会社からもらえると思います。
が、なくしてしまったり、転職した場合、会社(転職前の)に頼んで発行してもらってください。(何度発行してもいい)
特に転職する場合は、次に勤める会社で必要になってくるので、ケンカ別れ的に辞めてしまうと、後で頼みにくくなるので注意が必要です。

確定申告書等作成コーナーでの源泉徴収票の入力

このページでは、サラリーマンやOL、パート、アルバイターが以下の理由で確定申告をする際に、素人でも簡単に申告書が作成できる「確定申告書等作成コーナー」を利用する方法を詳しく紹介します。
e-Taxで申告しない人(書面で提出する人)にも当てはまるので参考にしてください。

確定申告書等作成コーナーの使い方

国税庁が公開している「確定申告書等作成コーナー」を使うと、初心者でも簡単に確定申告用の申告用紙を作成できます。
確定申告書等作成コーナーで作成した書面は、オンラインで提出(e-Taxと言います)してもいいし、印刷して直接税務署に提出したり、郵送してもOKです。

e-Taxで提出したいんだけれど

私のように新しもの好きな人は、オンラインで提出ができる「e-Tax」で提出したい!という人もいるかもしれませんが、「マイナンバーカード」を取得したり、「FeliCaリーダー」を購入しなければならなかったり、「電子申告・納税等開始届出書と利用者識別番号」を取得しなければならなかったり・・・と、色々面倒なので、印刷して書類で提出する方法をお勧めします。
確定申告時期であれば土日も税務署は開いているし、郵送でもOK。ただどうしてもe-Taxで提出したい人は、e-Taxに必要なものは?を参考に準備をしておいてください。
ここのページでは(一応)印刷して書類で提出する方法で進めていきます。

確定申告書等作成コーナーに入力していく

確定申告書等作成コーナーをクリックWindowsパソコンの場合は、「Internet Explorer」で「所得税(確定申告書等作成コーナー) 国税庁」を開き、「確定申告書等作成コーナー」をクリックします。

e-TaxはInternet Explorerしか対応していませんが、申告書の作成・印刷であればGoogle ChromeやFirefoxでも動作します

Windows10でInternet Explorerを起動するには

Internet Explorerの立ち上げe-Taxを利用する場合は、Internet Explorerが必要です。
Windows 10でも「Internet Explorer」はインストールされています。
起動させるには、①スタートをクリックし、②キーボードで「Inter」と入力します。
該当するソフトウエアとして③「Internet Explorer」が表示されるのでクリックします。

申告書・決算書 作成開始をクリック「申告書・決算書・収支内訳書(しゅうしうちわけしょ)等 作成開始」というボタンがあるので、ここをクリックします。
なお、確定申告書等作成コーナーは途中で保存(セーブ)することもできます。
その場合は、「作成再開」をクリックして保存したデータを指定します。

書面提出をクリック「書面提出」をクリックします。
*「e-Tax」で申告する場合は、「e-Tax」をクリックし、電子申告・納税等開始届出書と利用者識別番号の取得に進んでください。

下記のチェック項目については利用環境などの確認が表示されるので、一番上にある「下記のチェック項目については、すべて確認済みです」にチェックを入れます。

事前準備終了下にスクロールしていき、右下にある「事前準備終了 次へ」をクリックします。

作成する申告書等の選択このような画面が表示されるので・・・

所得税コーナーへ「所得税コーナーへ」をクリックします。

左記以外の所得のある方をクリックこのような画面になるので、右の「左記以外の所得のある方(すべての所得対応)」をクリックします。

左側の「給与・年金の方」でも「医療費控除」や「寄附金控除」、「住宅ローン控除」などができますが、右側の方ではすべての所得税に対応しているので、「左記以外の所得のある方」でOKです。

確定申告書等を印刷して税務署に提出する書面で提出する場合は、「確定申告等を印刷して税務署に提出する」をチェックします。

申告の種類「申告の種類」は、自営業などを行っている人で「青色申告の承認」を受けている人がチェックを入れます。
基本的にサラリーマンは当てはまらないので、チェックは入れないでください。

生年月日の入力生年月日を入力します。

申告書の様式をイメージした入力画面「所得・所得控除等の入力フォームについて」にある「申告書の様式をイメージした入力画面で申告書を作成する」にチェックを入れておいてください。

入力終了 次へ右下の「入力終了(次へ)」をクリックします。

給与所得の入力

給与をクリック申告書風の画面が出てくるので、「収入金額等」にある「給与 (カ)」をクリックします。

支払金額などの入力このような画面が表示され、
①「支払金額(年収のこと)」
②「源泉徴収額(1年間に支払った所得税のこと)」
③「控除対象配偶者の有無等(専業主婦がいるか)」
④「配偶者特別控除の額(収入がある奥さんがいる場合)」
⑤「控除対象扶養親族の数(16~22歳の子供や70歳以上の両親・祖父母がいるか)」
⑥「16歳未満扶養親族の数(15歳以下の子供がいるか)」
⑦「配偶者の合計所得(奥さんの年収)」
を入力していきます。

ここで「源泉徴収票」が必要になってきます。先程の源泉徴収票を元に入力してみます。
以下の例では、年収600万で、奥さんがパートに出ていて85万円の収入があり、13歳の息子がいると仮定します。

支払金額 ① 給与所得控除後の金額 所得控除の額の合計額 源泉徴収税額 ②
6,000,000 4,260,000 1,740,000 199,600
社会保険料
等の金額
生命保険料
の控除額
損害保険料
の控除額
住宅借入金等
特別控除額
841,000 100,000
  配偶者の合計所得 ⑦ 850,000
個人年金保険料の金額 126,996
長期損害保険料の金額
支払金額 ①と源泉徴収額 ②

支払金額と源泉徴収額年収のことです。いわゆる「税込み」の年収です。
色々引かれる前の金額ですね。
源泉徴収票の「支払金額」の部分の金額を入力します(例では6,000,000円)。

その下の「②源泉徴収額」は、源泉徴収票の「源泉徴収額」の金額を入力します(例では199,600円)

配偶者控除と扶養控除

配偶者控除と扶養控除次は家族に関する入力です。
* 以下ではイメージしやすいように「妻(配偶者)」「夫(確定申告する人)」と使い分けていますが、もちろん逆の場合でも当てはまります

控除対象配偶者の有無等

控除対象配偶者の有無等③控除対象配偶者の有無等は、専業主婦(収入がない妻)がいるかどうか、です。
源泉徴収票の「控除対象配偶者の有無等」に○がある人は、「有」もしくは「従有」を選択します。
* 「従有」は、2箇所以上で働いていて(夫が)、1箇所ですでに奥さんを配偶者控除として申告している場合です
所得控除は1箇所しか申告できない

配偶者特別控除の額

配偶者特別控除の額奥さんがパートなどで収入がある場合は、ここにチェックを入れます。
専業主婦(収入がない)場合は、チェックしません。

控除対象扶養親族の数

控除対象扶養親族の数16~22歳の子供や70歳以上の両親・祖父母がいる場合は、ここにチェックを入れます。
いない場合は、チェックしません。

16~22歳と言うのは、もっとも学費などがかかる年頃。また、70歳以上の老人も介護などでお金がかかるので、扶養控除はそうした家族を持つ人への配慮でしょう。

16歳未満扶養親族の数

16歳未満扶養親族の数15歳以下のお子さんがいる場合は、ここにチェックを入れます。

配偶者の合計所得

配偶者の合計所得奥さんがパート(株やFX、アフィリエイトなども含む)などで働いていて、収入があった場合はその額を入力します。

入力例今回の例ではこんな感じになりました。

入力終了「配偶者控除」と「扶養控除」の入力が住んだら、右下の「入力完了(次へ)」をクリックします。

社会保険控除・生命保険料控除

社会保険料・生命保険料・個人年金保険料次は「社会保険料控除」と「生命保険料控除」に関する入力です。
基本的には源泉徴収票の通りに入力していきます。

源泉徴収票の例
支払金額 給与所得控除後の金額 所得控除の額の合計額 源泉徴収税額
6,000,000 4,260,000 1,740,000 199,600
社会保険料

等の金額
生命保険料

の控除額
損害保険料

の控除額
住宅借入金等

特別控除額
841,000 100,000
  配偶者の合計所得 850,000
個人年金保険料の金額 126,996
長期損害保険料の金額
社会保険料等の金額

「社会保険料等の金額」は、「国民年金」「国民健康保険」「厚生年金」などの収めた金額のことです。
1年間に支払ったこれらの金額の合計が、源泉徴収票の「社会保険等の金額」に記載されているので、この金額を入力します。

生命保険料と個人年金保険料 新と旧の違い

「生命保険料控除」は、民間の「生命保険」と「個人年金」、「介護保険」に加入している人が該当します。
これらに加入していない人には関係ありません。「入力終了(次へ)」をクリックして先に進めます。

1つでも加入している人は、1年間に支払った保険料の5~40%ぐらいが戻ってくるので、きちんと申告しておきましょう。
毎年秋から年末にかけて控除用の証明書(支払証明書)が送られてくるはずです。

旧 生命保険料控除制度私の場合の「生命保険」は、「かんぽ生命」のもので毎年このような「保険料払込証明書」が届きます。

旧と新があるよく見ると「 生命保険料控除制度」と書かれています。
生命保険料控除には「新」と「旧」と2つあり、「新」の方は最大4万円。「旧」の方は最大5万円控除されるんです。
この「新」と「旧」の違いは、

旧:平成23年12月31日以前
新:平成24年1月1日以後

加入したかどうか、で別れています。平成24年から「生命保険料控除」に「介護医療保険料控除」が加わり、「生命保険料控除」は最大12万円(それまでは最大10万円)に引き上げられた代わりに、1つ1つが最大4万円(それまでは5万円)に引き下げられました。

一般申告額を入力保険料払込証明書には、「一般証明額」が2つ記載されていたりしますが、上の方はこの保険料払込証明書が発行された時点での納めた金額で、下の金額が1年間で支払う(予定の)金額になります。

入力するのはこの下の1年間に支払う予定の金額の方になります。(118,307円の方)

生命保険料控除の入力

まとめるとこの「保険料払込証明書」でわかることは、

生命保険料の金額が、118,307円

ということですね。

生命保険料の入力一番上の「⑨生命保険料控除額」は、源泉徴収票に書かれている金額を入力します。

で、その下の「新生命保険料の金額」と「旧生命保険料の金額」は、控除証明書に記載されている「新」と「旧」で別れます。私の場合は、「旧」ですね。
で、先程の金額(118,307円)を入力します。

個人年金控除

私の場合は、民間の個人年金も支払っているので控除を受けることが出来ます。

生命保険料控除証明書こちらは「個人年金」の保険料払込証明書です。

個人年金 旧制度個人年金の方にも「新」「旧」があります。

個人年金申告額同じようにこちらも、払込証明書の発行日の時点での納が金額と、1年間に払う予定の金額の2つが記載されています。

個人年金の入力生命保険料の場合と同じように個人年金も同じように入力します。

なお、詳しい生命保険料控除の計算については、生命保険料控除の改正と記入の仕方を参照してください。

入力終了 次へ入力が完了したら「入力終了(次へ)」をクリックします。

住宅ローン控除

住宅借入金等特別控除の額

私は当てはまらないのですが、住宅ローンを支払っている人は、「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」を受けることが出来ます。
なお、2年目以降の場合、源泉徴収票に記載されているので、そのまま記入すればOKです。

住宅ローンがない場合私のように住宅ローンを支払っていない人は、「源泉徴収票の⑮及び⑯欄のいずれも記載がない」にチェックを入れて・・・

入力終了 次へ「入力終了(次へ)」をクリックします。

地震・寡婦(かふ)・勤労学生控除

地震・障害者・寡婦・寡夫・勤労学生次は
・地震保険料を支払っている人 ⑰
・国民年金保険料等の金額 ⑱
・旧長期損害保険料 ⑲
・障害者 ⑳
・寡婦・寡夫 ㉑
・勤労学生 ㉒

に該当する人の控除です。
該当する人は入力します。

なお、寡婦(かふ)寡夫(かふ)は、配偶者が死亡した場合に受ける事ができる控除です。

旧長期損害保険料は、平成19年分から損害保険料控除が廃止されたのですが、経過措置に該当する人が入力します。

支払者の住所と名称㉓の「支払者」は、勤務している会社の住所と、社名を入力します。

入力終了 次へ入力が完了したら「入力終了(次へ)」をクリックします。

入力が完了した給与所得の入力が終了しました。

支払金額・源泉徴収額・内書きの金額②箇所以上で働いている場合は、「もう1件入力する」をクリックして同じように入力していきます。
ただし、所得控除(配偶者控除や扶養控除など)は1箇所でしか適用できないので注意してください。

入力終了 次へ「入力終了(次へ)」をクリックします。

所得控除等の入力給与所得の入力が完了し、続いて「所得控除」を入力するという案内が表示されます。
って、すでに所得控除に関しては入力したのに・・・。

「OK」をクリックします。

配偶者(特別)控除

配偶者控除先程「配偶者控除」と「配偶者特別控除」に関しては入力が住んでいますが、もっと詳細に入力するようです。
今度は配偶者(奥さん)の
・氏名
・生年月日
・障害者か
・所得があればその金額
・国外居住親族

パート収入の記入こんな感じ。
「配偶者の所得金額等」にある「配偶者の給料等の収入金額」には、先程入力した金額が入力されているはずです。

扶養控除の入力

扶養控除の入力次は「扶養控除」に関する入力です。先程も入力しましたが、今度は、
・氏名
・続柄
・同居老親等
・生年月日
・障害の該当
・国外居住親族
の入力です。

同居老親族は、老人扶養親族のうち、納税者又はその配偶者の直系の尊属(父母・祖父母など)で、納税者又はその配偶者と常に同居している人をいいます
老人扶養親族は、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。

扶養控除

扶養控除を受けることが出来る家族は、

になります。各年齢で計算時の数値が違うので「生年月日」を入力するのはそのためですね。
なお、15歳以下の子供がいる場合は、ここは該当しません。

16歳未満の扶養親族に関する事項

16歳未満の扶養親族に関する事項16歳未満の子供は扶養控除の適用範囲外なのですが、このように入力する必要があるようです。

所得から差し引かれる金額(控除所得)の完了

所得から差し引かれる金額が完了したこれで「所得から差し引かれる金額」つまり「所得控除」の入力が完了しました。

まとめ

これで「確定申告書等作成ツール」および「e-Tax」での源泉徴収票の入力が完了しました。
すごく長くなってしまいましたが、実際には源泉徴収票に記載されている数字を入力すればいいだけなので(あとは控除証明書を探す手間・・・かな)、30分もあれば終わってしまうと思います。

このあとは、FXや株、副業(アフィリエイトなど)の損益の入力、または今回入力できなかった「寄附金控除(ふるさと納税なども含む)」に進んでください。

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投稿日:2014/03/09 02:11:48
更新日:2017/03/07 02:20:32

 

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