副収入(FX・アフィリエイト)の申告の書き方

サラリーマンやOLが副収入としてFXを行っていて利益が出た場合の確定申告の仕方です。源泉徴収票を用意する必要があります。

副収入(FX・アフィリエイト)の申告の書き方

更新日:2019/01/30 13:59:25 twitter Facebook はてブ LINE

サラリーマンやOLといった給与所得がある人が、FXで利益が出た場合の確定申告の仕方を紹介します。
以下の書き方はFXに限らず、給与をもらいながら副収入を得ている場合、たとえばアフィリエイトやオークションで副収入がある場合も当てはまります。

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手順

源泉徴収票を用意する

源泉徴収票は雇用者に発行する義務があります。
年末当たりに会社からもらえるので、大切に保管しておいてください。

申告書を税務署からもらう

住んでいる町の税務署に行って「申告書B」をもらってきます。
申告書は、確定申告の時に提出する容姿で「A」と「B」があるんですけれど、「B」はほとんどの確定申告に使えるので「B」でかまいません。

その年の12月31日までに得た副収入の合計を計算する

仮にFXをやっている場合、FX会社の口座に80万円を入金し、12月31日までに60万円の利益があった場合を例に取ります。
アフィリエイト収入の場合、各ASPそれぞれの合計を算出します。
オークションで利益を得ている場合も、1年間でオークションで得た利益の合計を計算します。

注意しなければならないのは、オークションの場合、手数料や送料も含めた額の合計です。
たとえば、古本が1000円で落札され、送料150円も含めた1150円が振り込まれた場合、1000円ではなく、1150円が収入金額になります。

申告書に記入していく

申告書とは

申告書B
申告書は上の画像のような用紙です。
ちなみに裏も記入する部分があります。
税務署でもらうと、詳しい記入方法や白色申告であれば、収支内訳書ももらえるはずです。

源泉徴収票とは

源泉徴収票
源泉徴収票は、上のような画像の用紙です。
年末、給与をもらっている会社からもらえることになっています。
①は、給与の総額です。
給与は社会保険や厚生年金、そして源泉徴収税を引いた額が「手取り」と呼ばれる額になるわけですが、ここでの総額はそれら引かれた額も含めた額の合計です。

②は、サラリーマンは経費を引くことが出来ないので、かわりに「給与所得控除」という、だいたいこのぐらいの給料をもらっているんであれば、このぐらいの経費がかかっているだろう。という額が控除されます。
たとえば、仕事用のスーツや、靴、カバン等は仕事として使うために自腹で払っているわけなんですが、サラリーマンはこうした購入費が経費として認められません。
そうした自腹で購入した額の合計が、だいたいこのぐらいになるんじゃないか。っていうのを給与額によって計算し、引くことが出来ます。
で、①から給与所得控除を引いた値が②になります。
②の値が低ければ低いほど税金が安くなります。

③は、厚生年金と健康保険の社会保険として引かれた額の合計です。
個人事業主だと、国民年金と国民健康保険の合計になります。
詳しくは社会保険控除を参考にしてください。

④は、民間の保険会社の生命保険や、年金を支払っている場合、5万円まで控除として認められます。
計算方法は、生命保険控除とはを参考にしてください。

収入金額等に記入していく

さて、必要なデータが揃ったらさっそく申告書に記入していきます。

収入金額等を記入
申告書の左上の欄が、「収入金額等」と呼ばれる部分です。
ここの「給与」に、源泉徴収票の①の値を記入します。

もし、FXやアフィリエイト収入、オークションによる収入といった副収入がある場合は、「雑」の「その他」の部分に記入します。
ここでは、仮にFXで1年間で得た利益が60万だったと仮定します。

所得金額を記入

所得金額を記入
その下が「所得金額」と呼ばれる部分です。
ここの「給与」の部分は、源泉徴収票の②に記入されている額を記入します。

Bは、先ほどの「雑」の「その他」に記入した収入を得るために支払った経費を差し引いた額を記入します。
今回の例では、たとえばFXをするにあたってパソコンと携帯を使って売り買いを行っていたので、インターネットに接続するためのプロパイダー料やNTTに支払ったお金、そして、勉強のために購入した書籍が経費になります。
それらの合計が5万円だったとします。
先ほどの60万円から、この経費5万円を引いた55万円を「雑」の部分に記入します。

これはFXに限らず、アフィリエイト収入や、オークションで得た利益も同じようにかかった経費を差し引きます。
オークションであれば、送料や手数料なんかを引きます。

Cに給与と雑の額を足した金額を記入します。

所得控除を記入

控除を記入
上の合計が所得と呼ばれるものですが、さらに所得控除といって、所得から引くことが出来る控除が色々あるので、該当する部分を記入します。
なんでこんなものを引くかっていうと、所得からこれらの控除を引いた金額を元に所得税が算出されるんですけれど、低ければ低いほど税金が安くなるんですね。
たとえば、奥さんがいて、奥さんが専業主婦だったり、年寄りや子供がいる場合、それなりに生活費がかかるんで、ちょっとでも税金を安くしてやろう。といった待遇みたいなものです。

「社会保険料控除」に、源泉徴収票の③に記入されている額を記入します。
もし会社で社会保険に入っていなかったり、自営をしている人が国民年金や、国民健康保険を支払っている場合は、源泉徴収票には載っていないかもしれません。
その場合は、市役所や区役所から年末に1年間に支払った年金や健康保険が記入されたはがきが来るので、その値を記入します。

「生命保険料控除」は、先ほど説明したとおりです。
たいていは、年末調整の時に「給与所得者の保険料控除申請書」を会社から記入して提出するように言われると思うんですけれど、記入欄に1年間に支払った生命保険額、個人年金額の額から求めた額が源泉徴収票の④「生命保険料の控除」に記載されていると思うので、その額を記入します。

「基礎控除」は、すべての所得者が38万円になっていますので、「38」を入力します。

その下「合計」は、これらの合計を記入します。

専業主婦と子供がいる場合
もし、専業主婦(もしくは専業主夫)がいて、子供がいる場合は、「配偶者控除」に38万円。
子供は扶養家族になるので「扶養控除」に子供一人当たりに38万円を記入します。
※民主党が政権を取ったので、今後この控除はなくなるかもしれません

これらの控除の合計を「E」の「合計」に入力します。

税金の計算

つづいて右上に移ります。
税金の計算
ここからが所得税を求める計算になります。
「F」の「課税される所得金額」は、「C」から「E」を引いた金額で、「課税所得」と言います。
この課税所得の額と所得税の計算表から「G」を求めます。
今回の場合、「F」が110万円なので、税率は5%になり、55,000円が「G」の値になります。

「H」と「I」には、そのまま「G」の値を記入します。

「J」の源泉徴収税額には、源泉徴収票の⑤の値を記入します。

「K」には、「I」(再差引所得税額)から「J」(源泉徴収税額)を引いた値を記入します。
今回の場合、

55,000 - 123,000 = -68,000

のようにマイナスの値の場合は、「△」をつけます。
また、ここの値がマイナスの場合、「L」の「還付される税金」の方に同じ額を記入します。
今回の場合は、68,000円戻ってくるってことですね。

今回は給与所得200万に、FXの利益60万の260万の場合の例だったので源泉徴収税で支払いすぎた分が戻ってきましたが、年収400万円以上とかになってくると、FXで儲けた額が多いと、逆に支払わなくてはならなくなってくるかもしれません。

以上が、FXやアフィリエイト収入といった副収入で利益が発生した場合の確定申告の申請用紙の記入の仕方の流れです。

実際にはFX会社や細かい帳簿をつける必要がある場合もあったりするんですけれど、そういった細かい部分は、別のページにて解説しています。

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投稿日:2009/12/01 07:29:53
更新日:2019/01/30 13:59:25

 

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